パリ再訪 (スリにご用心)

11月4日から11月9日までパリへ妻と行ってきた。
移動を除くと、パリで丸3日間の自由行動とたいへんシンプルな旅行だ。
パリへは今まで2回行ったことがある。
1回目は19歳の時、2回目は31歳の時新婚旅行のとき、そして今回62歳で訪れた。

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                             凱旋門

30余年ぶりの再訪なので以前の記憶としては、白からベージュまでに統一された石造りのシックな街並みの印象が残っているぐらいだが、今回改めてパリの観光都市としての素晴らしさを再確認した。
セーヌ川を挟んで白・ベージュに統一された石造りのシックな街並みは30年前と少しも変わらないし、超一流の観光スポット(凱旋門、ノータルダム寺院、ルーブル美術館、ヴェルサイユ宮殿)があり、パンはどこでも美味しいし、朝のマルシェには旅行者でなければ篭に入れたくなるような質の良い野菜や果物が並んでいた。
そんな雰囲気の中で今回手痛い洗礼も受けた。
ヴェルサイユ宮殿で話しかけられ注意が散漫になっていたところで財布をスラれてしまった。
そんな事があってもパリへはまた行きたいし、その素晴らしさは変わらない。

1日目
セーヌ川クルージングは、エッフェル塔脇の桟橋を始点としてノータルダム寺院のあるシテ島まで進み、シテ島の周囲を周って方向転換してまたスタート地点のエッフェル塔脇の桟橋まで戻ってくる約1時間のコースだ。
スタート時点では曇っていた天候も晴れ間が広がり絶好の遊覧日和となった。
遊覧船の後部オープン席に座り、移りゆくセーヌ河岸の風景を楽しむ。
パリは黄葉の季節、セーヌ川沿いの風景は30年前と少しも変わらない白・ベージュ系に統一されたシックな石造りの家並みにプラタナスの黄葉がドンピシャリとマッチして、約1時間のクルージングが一つの絵巻物を見るように展開した。
時間を超えて寸分の隙も見せない白・黄・ベージュの統一空間、パリは凄い。
数々の風格のある石造りの橋をくぐり、右手にオルセー美術館、左手にルーブル美術館、左手にノータルダム寺院を見ながらシテ島を左回りに一周して帰路に着いた。

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                             セーヌ川クルージング

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                             セーヌ川クルージング

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                             セーヌ川クルージング

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                             セーヌ川クルージング

白い貴婦人と呼ばれるノータルダム寺院は、荘厳の一語、ステンドグラスも美しい。

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                             ノータルダム寺院

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                             ノータルダム寺院

凱旋門は1806年にナポレオンの命により着工され、ナポレオンの死後1836年に完成した軍隊の勝利と栄光を讃えるための建造物とのこと。
雄大で格調高い門の直下には、第一次大戦の無名戦士の墓が納められ、火が絶やされることは無い。
今回印象的だったのは、無名戦士の墓の上方で風に抗して雄々しくはためく巨大な国旗トリコロールだった。
日本人の私でさえ何か勇気づけられたのだから、フランス人ならば愛国心を確認し、勇気を貰って帰ってゆくことは疑いない。

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                             凱旋門

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                             凱旋門

2日目
この日は出だしからおかしかった。
ヴェルサイユ宮殿を目指し、RER・C線のヴェルサイユ行きに乗ったのだが、暫くしてセーヌ川が進行方向に向かって左側に見えることに気が付いた。
地図上では右手に見えるはずなので、近くにいたフランス人に聞いたところ、ヴェルサイユ行きは間違いないのだが、ヴェルサイユ宮殿近くの駅ではないこと、RER・C線は環状に走っておりヴェルサイユ宮殿駅(ヴェルサイユRD)は逆方向の終点であることが分かった。
1時間以上ロスしてヴェルサイユ宮殿前に到着した。
革命時にはパリの女性たちがパリからここヴェルサイユに向かって武装行進し、王一家を捕まえてパリ市内へ連行した(ヴェルサイユ行進)という。
巨大な宮殿を前にして、富の格差の甚大さを思うと、パリ市内~ヴェルサイユ宮殿間の15km以上を行進したエネルギーが分かるような気がする。

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                             ヴェルサイユ宮殿

チケットを購入し売り場から歩きかけた処で、ポシェットのチャックが開いているのに気付き中を探ると、財布が無い。
直前に妙に付きまとう男Aがいて、Aが直ぐ脇にいる時に別の男Bが道を尋ねてきて、Bとの会話に気を取られてポシェットの注意が全く失われた時間があったことが思い出された。
多分、AとBはグルだったと思われる。
一時パニックに陥って係員に説明したりしていたが、気を取り直してクレジットカードの停止に集中した。
幸いパスポート番号、クレジットカード番号と紛失時緊急連絡先を控えたメモは、別に持っていたので、緊急連絡先へ連絡し、クレジットカードを盗難から30分程で停止することが出来た。
現金約5万円の被害で済んだことは、不幸中の幸いかもしれない。

気を取り直して、ヴェルサイユ宮殿の内部を見て回る。
50年の歳月をかけた贅を尽くしたつくりに圧倒される。
この限度を超えた富の偏在が、フランス革命をギロチンの狂気へと進めてしまったのだろう。
第一次大戦の終結を告げるヴェルサイユ条約が調印された鏡の間も豪華なシャンデリアが輝き、見処十分。

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                             王室礼拝堂

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                             鏡の間

この絶対王朝の栄華を誇示するヴェルサイユ宮殿の内部で異質な展示物を発見した。
日本人村上隆さんの作品だった。
申し訳ないが彼の漫画チックな作品は豪華絢爛の本格派ヴェルサイユ宮殿には全くそぐわない。
嫌悪感すら覚えた。

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                             村上作品

外に出て庭園を見る。
遠近法を用いたフランス式庭園の傑作と言われるルイ14世お気に入りの庭園、100万平方メートル以上の広さは、私の庭園の概念を超えている。
幾何学的な無機質なデザインにすんなり馴染めるものではないが、黄葉を取り込んだ眺めは美しい。
日本のこじんまりした庭園を見ている私の理解力をはるかに超えた創造性は感じた。

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                             庭園

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                             庭園

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                             庭園

皇帝ナポレオンが10年間過ごした離宮グラン・トリアノンへ向かう。
宮殿前から庭園を見下ろして大運河の方向に下ってゆく。
グラン・トリアノンは大運河の辺りを右斜めに行ったところにあると言う。
距離にして2.5km、こんなの庭ではない、公園だ。
右斜めに曲がった処に売店があり、ハムサンドを頬張りながら歩く。
概観するのに適した庭園なので、道端の景色は非常に単調だが、黄葉の季節だけに悪くは無い。

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                             庭園内

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                             庭園内

ようやくグラン・トリアノンに到着。
薔薇色の大理石を配した外形が美しい。
内部は宮殿を見た後の目にはシンプルに見えた。

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                             グラン・トリアノン

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                             グラン・トリアノン

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                             グラン・トリアノン

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                             グラン・トリアノン

グラン・トリアノンのすぐ近くにマリー・アントワネットのプティ・トリアノンがあった。

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                             プティ・トリアノン

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                             プティ・トリアノン

3日目
パリでは朝市(朝のマルシェ、マルシェはスーパーの意)が至る所で開かれているらしい。
ホテルから最寄り駅までの通り道で発見、覗いてみた。

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                             朝のマルシェ

昨日に続いて本日も雨。
2日間歩きまわって疲れも残っている。
パリでは毎月第一日曜日は、主だった美術館は入場無料とのこと。
財布もスラれたし本日は美術館巡りとした。
まずはオルセー美術館、9時半開館に数分遅れて到着。多少の行列はあったが、10分程で入場できた。
ミレーの「落穂拾い」は秀逸、「晩鐘」は無かった。
ゴッホの「オーウェルの教会」は有ったが、ドガの「踊り子」は無かった。
今回、マネとシスレーの多くの作品が展示してあり満足した。
ここには印象派画家の作品が豊富にあるので、数点本に載っているような作品が貸し出されて無くても満足できる。
入口付近で盛んにスリ(PickPocket)にご用心を放送していた。余ほど被害が多いようだ。

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                             オルセー美術館

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                             オルセー美術館

次はオランジェリー美術館。
オルセー美術館からはセーヌ川の橋を渡ってチュイルリー公園を通って公園のはずれに入口はある。徒歩12分。
ここにも印象派画家の作品が多数展示されていて楽しめる。
ハイライトは何と言ってもモネの水連。
モネの水連の専用展示室が2部屋あり、各部屋に睡蓮の絵が4点ずつ展示してある。1点のサイズはたて2m、横7~10m程で4点の絵で部屋の壁を覆ってしまうような壮大なスケールだ。

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                             モネの睡蓮

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                             モネの睡蓮

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                             モネの睡蓮

一休みした後、天気が悪いのでエッフェル塔は諦めて、ルーブル美術館へ行った。
さすがにルーブル美術館は行列が長く、40分並んで入場。
ミロのビーナス、モナリザ、ラファエロの「聖母子と聖ヨハネ」をクリア。
ドラクロアの「民衆を率いる自由の女神」は良かった。
多くのボッティチェツリの作品も見られた。
ここまでで限界、1日で1年分の絵画鑑賞をした感じだ。

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                             ルーブル美術館

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                             モナリザ

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                             ミロのビーナス

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                          ドラクロアの「民衆を率いる自由の女神」

帰りに案内本に出ていたカフェに寄ってみた。
カフェ・ドゥ・フロールは1887年創業、以前はブリジット・バルドー、今日はカトリーヌ・ドヌーヴが通うと言う。
日曜日の夕方、あいにくの雨混じりの天候だが、店内はほとんど満席。
誰かが帰っても新たな客ですぐに席が埋まる。不思議なほどの活況だ。
このカフェ、英文メニュは無し、このへんがフランスらしさか。

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                             カフェ・ドゥ・フロール

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                             カフェ・ドゥ・フロール

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